123456789

Moi!
今年の11月は全般的に暖かく、初雪は降ったものの、雪は降ったり溶けたりを繰り返しています。(ちなみにカバー写真は以前撮った写真で現在のものではありません。)今年のクリスマスはホワイトクリスマスとなるのか、ブラッククリスマスとなるのか。

 

さて今回は初心に戻ってラケウデンリスティ教会をご紹介します。正式には”ラケウデンリスティ(=平原の十字架)”というのですが、それだけだと教会だとわからないのでタイトルには敢えて教会を付け加えました。設計はフィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アールトによるもの。60年前の1960年に完成、4月10日にオープニングセレモニーが開催されたそうです。今年はセイナヨキ市政も60周年、ラケウデンリスティも60周年ということで花でもお祝いしています。(ちなみにこの写真も夏に撮ったもので今はもう花はありません。)

 

私はセイナヨキのガイドをしておりますので、ここで色々と語りたいところではありますが、すべてを書ききることができそうにないのでかいつまんでポイントをご紹介します。現地ガイドご希望の方は、日本語がご希望でしたら私になるかと思いますが、今年新しいガイドメンバーも加わり、多言語での案内も可能ですのでご希望の方は是非こちらへメッセージをいただければ幸いです。

 

ラケウデンリスティはルーテル教会ということもあり、非常にシンプルです。カトリック系の豪華な教会のイメージを持った方が中に入ると時々そのシンプルさに驚かれることもあります。ポイントは自然光。季節によって、時間によって、天気によって光の加減が変わります。

 

夜の光もまた格別。雪の中に灯るキャンドルをイメージした窓。そして柔らかい光を放つシャンデリアもアールトのデザインによるもの。

 

ベンチは北カレリア地方のアカマツが使われています。このベンチ、82脚ありますが、その半分は地元の人の寄付によって賄われたそうです。このベンチの端の部分が十字架の形をしていて、後ろから見ると十字架が連続しているように見えます。

 

外から見るとよくわかるのですが、窓は特注でそれぞれ少しずつ形が違います。

 

また十字架は敢えてシンプルにし、斜め横から自然光が射し込むようにして真摯に神と向き合えるように設計されています。

 

そしてパイプオルガン。普通のパイプオルガンは長さが少しずつ長くなっていますが、ここの教会のパイプオルガンは長さがバラバラでよく見るとオーロラにようにうごめいているようにも見えます。なんとこのパイプオルガンもアルヴァアールトがデザインしたものなのです。その数、実に3800本あり、短いものは1.5cm、長いものは5.8mもあるのだそうです。セイナヨキでオーロラを見るのはなかなか難しいですが、この教会に来ればオーロラパイプオルガンを見ることができるのです。

 

何かイベントがあるときは時計塔もライトアップされます。下の写真は2017年のフィンランド独立100周年記念のライトアップされた時のものです。実は”60”の数字が投影されている写真もFacebookで見かけたのですが、私自身はその写真を撮るチャンスを逃してしまいました。
この時計塔は65mあり、平地の多いこの地域のランドマークとなっています。

高さ65mの時計塔は12時間のシフトで昼夜に渡り3週間で建てられました。塔は1シフトで約2メートル高くなっていきました。モールディングは特別な流し込む技術で進められていたため、作業を止めることができませんでした。こういった理由で働いている人の休憩は長くて30分でした。塔のモールディング作業は人気の呼び物で、好奇心の強い地元の人達は塔がどんどん高くなっていく様を見るために夕方の散歩に出かけたそうです。

これはVisit Seinäjokiの”アールトセンター”の中の”ラケウデンリスティ教会”の説明の一節です。日に日に高くなっていく塔の工事、私も実際に見てみたかったです。

 

新型コロナの影響がなければ今年大々的にお祝いしていたのでしょうが、大きな催しはできなくなりました。それでも春よりは感染も少し落ち着いているので、小規模な記のセミナーやイベント、ミサ等も行われました。60年経ってもなお訪れる人達を感動させるこの教会は私達の宝でもあります。

 

皆様、暖かくして素敵な冬をお過ごしください。Hyvää talvea!

 

Share This